オンプレミスの SonicWall Firewall から AWS にVPN接続を行う設定方法は、以下の2つの方法があります。
1. 手動でトンネルインターファースを作成する。基本的には全てのSonicOSバージョンで可能です。
2. APIを利用してVPN設定を自動的に行う。SonicOS6.5以上のバージョンの機能となります。
本KBでは2のAPIを使用したVPN設定の方法を説明します。
2. SonicWallの設定
(1) AWS IAMを開き、SonicWallからAWS API連携専用のユーザを作成します。

(2) 任意のユーザ名を入力します。

(3) 以下5つのポリシーを作成するユーザに付与します。
1. AmazonEC2FullAccess
2. CloudWatchLogsFullAccess
3. AmazonVPCCrossAccountNetworkInterfaceOperations
4. AmazonVPCFullAccess
5. AmazonDMSVPCManagementRole

(4) オプションとしてユーザに対してタグを追加します。タグを付けない場合はブランクのまま「次のステップ:確認」をクリックします。

(5) 最後に確認画面が表示されます。付与すべき5つのポリシーが表示されていることを確認し、「ユーザの作成」をクリックします。

(6) 「アクセスキーID」と「シークレットアクセスキー」が画面上に表示されますので、コピペ等でメモします。同じ情報はCSVとしてもダウンロードすることができます。

(1) SonicWallの管理GUIにログインします。
(2) ネットワーク→AWS設定 画面を開きます。
(3) AWS で作成したユーザの「アクセスキー」と「シークレットアクセスキー」を入力し、「リージョン」を選択し、「適用」をクリックします。

(4) 最後に「接続テスト」をクリックします。テスト成功と表示されたら閉じるをクリックし終了します。

(1) SonicWallの管理GUIよりVPN>AWS VPN 画面を開きます。AWSとデータ連携を行いますので、以下の画面が表示されるまで読み込み時間がかかります。VPN接続を行いたいVPC(Virtual Private Cloud) の VPN接続の作成をクリックします。

(2) VPN接続のため、AWS上の カスタマーゲートウェイ を指定するポップアップが表示されます。SonicWallでVPNの発着信するグローバルIPアドレスを入力します。AWSが自動で検知しているIPアドレスが正しい場合はそのままOK をクリックします。
自動検知ができていない/自動検知したIPアドレスが誤っている場合は、正しいIPアドレスを入力し、OK をクリックします。

(3) AWSとのVPNプロビジョニングが開始され、1~2分ほどで設定が完了します。VPN状況は最初の数分pendingと表示されますが、availableと表示されるようになります。 VPN設定を行うとAWSの仕様として2つのトンネルが作成されます。

(1) SonicWallの管理GUIより VPN>設定 画面にて、2つのVPNポリシーが自動生成され、VPN接続が成功していることを確認します。

(2) AWSコンソールでVPN接続の確認をします。「サイト間のVPN接続」画面で2つのトンネルが「アップ」となっていることを確認します。VPN IDは、上記のSonicWallの管理GUIで確認できるIDと同じになります。

(3) 同様に、AWSコンソールで、ルートテーブルにはSonicWallのLANサブネットが自動追加されていることを確認します。

(4) 注意点として、AWS上でセキュリティグループの設定は自動で追加されないため、手動でインバウンド/アウトバウンドルールを変更する必要があります。

(5) ローカルPCからAWS上のサーバに対してpingを実行し、応答があることを確認します。
